赤ちゃんがなんでも口に入れる理由
生まれた時から口におっぱいや哺乳瓶を加えて飲むことが習慣になっている赤ちゃんにとっては、何かを口に入れることは自然な行動で、幸せを感じられる行動でもあります。
情報の少ない赤ちゃんにとっては、口から得られる情報は貴重です。
そのため、五感の発達、好奇心を伸ばすためにも口に入れる行為は必要なのです。
ですから、親は赤ちゃんが口にしているものを取り上げるのではなく、口に入れても良いものを側に用意してあげましょう。
食感、味、形やニオイ、噛んだ時の固さや音など、赤ちゃんは口で確認して、学習し、「これは大丈夫」「これは口に入れるとイヤだ」と自分で判断できるようになります。
親はかたわらで、時々「美味しいね」「ブツブツしているね」「柔らかいね」「いい匂いだね」のように語り掛けてあげると、口から得た情報を言語化して赤ちゃんは記憶できます。
歯が生えかけの時は、ムズムズを抑えようとして口に入れてカミカミしていることもあります。
免疫力をつけるために口に入れるという考えを提唱している医師もいますので、あまり神経質にならず、よほど不潔なものでなければ菌に慣れさせることも必要です。
何歳まで続くのか?
保育士、支援センターの職員など、多くの子供をみてきた経験者によれば、変化がみられるようになるのは1歳3、4カ月くらいからです。
1歳半を過ぎると「口に入れるとオエっとなる」「口の中がジャリジャリする」といった自分が不快に感じるものが何か分かってくるので、たとえば公園のお砂場の砂のようなものは口に入れなくなります。
とはいえ、3歳くらいまではおもちゃのように興味のあるものは口にするのが普通です。
4、5歳になっても興味のあるものを口に入れてしまう子はいるので、こちらもそれほど神経質になる必要はないでしょう。
気をつけるポイントは?
誤飲には注意しなければいけませんので、ボタン電池、たばこ、ライターや小銭、ペットボトルのキャップなど、赤ちゃんが誤飲したら危険なものは手の届かないところに置きましょう。
1歳児なら500円玉より小さいものは飲み込めてしまいます。
胃に入ったら危険なものもありますし、気管に詰まって呼吸ができなくなることもあるので注意が必要です。
観葉植物の中には毒を持つものもあるので、植物を栽培しているなら、赤ちゃんが葉を口に入れないよう注意しましょう。
薬なども危険で、大人が飲んでも大丈夫でも、体の小さな赤ちゃんが飲むと危険な薬がありますので注意してください。
ペットを飼っている方は、猫のトイレ砂などを赤ちゃんが口にしないよう、ペットのトイレは赤ちゃんが入れない部屋に置くなど生活環境を考えましょう。